■ふたりの風景

学校でも比較的目立たない存在の初子は、
友達の紹介で同じ学校の”つっぱり”的存在の服部隆之を紹介される。
食べ物も洋服も趣味がぜんぜん違う2人。
お互い無理をしていた交際は、わずか3日間で終了してしまった。
しかし以降、初子の心の中にはずっと隆之がいる。
ある日、隆之のバイト先のディスコで、仮面をつけたイベントがあるという情報を得た初子は、
”じぶんを出さずに服部君に会えるチャンス”だと、勇気を出して会場に。
そこで自分にはまったく似合わない、大人の世界に溶け込む隆之の姿を目の当たりにする。
しかし服部君に気付かれていないと思っている初子は、会場で服部君から、
「趣味っていうのは心の底からそいつが好きなら自然にあうようになる。自分自身は大切にしなきゃ」
と言われ、服部君を心から好きな気持ちが初子自身を変えていくのだった。
素顔の自分に戻った初子は、仮面をはずし隆之の前に立っていた。   -終-