■サンセット・イメージ

クラスの人気者でお調子者の大関は、
そのキャラクターのせいか泰次を好きでいる事を態度に表せずいる。
クラスの誰からも頼りにされる大関は、泰次が憧れるおとなしい玉手さんにも頼られている。
クラスの人気者で誰からも頼られている大関だったが、
実は誰も自分の事をわかってくれずにいる事が無性に寂しい。
そんな時、大関は夕方の川の土手に一人たたずみ考え事をするのだった。
ある日もいつものように土手に行くと、そこには先客の男性が。
その男性は静かに涙を流していた。その姿にはっとする。
自分だけがかわいそうだなんて思っていたということに気付いたのだ。
心の余裕が足りなかったんだと我に返る大関は、翌日、いつもと変わらず接してくれる皆に、
無性に暖かさを感じるのだった。
泰次のことが好きだと玉手さんに打ち明けられた大関は、
相思相愛の二人を祝福する心の余裕も持つ事ができたのだった。   -終-