■あたらしい友達

大学生の糸子は、友達が彼氏と昼食を共にするようになってから、一人で昼ごはんを食べるようになった。
好物の雪見だんご(雪見だいふくの事?)を食べていると、陸上の練習中の男性がこっちを見ていた。
雪見だんごを差し出すと美味しそうに食べる男性(南雲さん)。
糸子は大学の課題である「動く人」をデッサンするのをきっかけに、南雲さんと昼食を一緒にするようになる。
恋人でもないのに一緒におべんとうを食べたりする不思議な関係は続いた。
そんなある日、大人の雰囲気の女性が南雲に話しかけた。
以来、南雲とその女性が一緒にいる姿を何度か目にした糸子は、恋愛感情は無いと思いつつ動揺を隠し切れない。
また昼食を一人で済ますようになった。
そんな糸子の態度に気付く南雲。南雲のやさしさがしみる糸子。自分の気持ちに気付いていた。
そこに例の女性が近付く。その女性の前で南雲は自分の事を「友達」と言った。
だがそんな南雲も糸子が気になっていたのだった。
また一人ぼっちになったとつぶやく糸子は、偶然アイスの自販機で、雪見だんごがもう1つ当たってしまった。
一人じゃ食べきれないと思う矢先、全速力で糸子の元に南雲が。
「おまえ 友達にしとくにはもったいねぇよ・・・」
もう糸子はひとりぼっちじゃなかった。   -終-