Top > column-index > column-16.

コラム16.
”アイツが愛した静かな海”。
~氣志團CDジャケットに隠された秘密~





2005.6.15に発売されたCD、氣志團 「俺達には土曜日しかない」(東芝EMI) を買いました。



曲が好きという理由の他に、私にとってはもう1つ、購入した大きな理由がありました。

「氣志團」も「紡木たく」も好きだ、という人にとっては既にご存知の方も多いと思います。

というのも、実はこのCDのジャケットに秘密が隠されています。

それはディスクを外すとわかります。








わかりにくいかと思いますので、プラケースを外してみました。





↓この写真ででピンと来た人。
あなたの思った事は、きっと私の考えてる事と同じだと思います。



この写真の背景。大通り沿いに建つガソリンスタンドと、ゆるいカーブを描いた夜の道。

このGSこそが、春山の働いていた【稲村のスタンド】ではないかという噂があるのです。

言われてみれば、雰囲気はまさにそのもの。


ですが、氣志團といえば、千葉県の木更津。
このCDジャケットの裏には、確かに【房総 木更津】の文字があります。





似た場所に建つGSなんていくらでもあるでしょう。

これが稲村のGSであるという噂の根拠は何なのか。

何よりも、そうであって欲しいという期待から、私は久しぶりに調べてみたい衝動にかられました。




まず、最初に気になったのは、松坊こと白鳥松竹梅さんがもたれかかっている部分です。





漫画「ホットロード」では、この部分はどうやら橋の手すりのようです。




非常によく似ていると思います。ですがこれだけではまだ確実とは言えません。



ところで話は少しズレますが、
ホットロード連載当初から、春山の働く”稲村のスタンド”は実在していると地元ファンでは周知の噂でした。

ですが当時は昭和シェル石油だったようです▼。


現在は別の石油会社(写真の看板を見ればわかると思いますのであえて明記していません)ですが、
今でも稲村ケ先のあの場所に建っているスタンドです。

もう15年以上も昔ですが、連載当時はこのGS店内に【ホットロード】が置いてあり、
”当店が舞台になっています”のような事が書いてあったそうです。





話は戻りますが、はたして氣志團のジャケット撮影場所は本当に木更津ではなく湘南・稲村ケ崎なのでしょうか。

ジャケットを睨むこと数分、ある場所が気になりました。

矢印の場所に、どこかのお店の看板のようなものが見えるのです。

↓拡大↓




下の写真は、現在の湘南・稲村ケ先にあるGSです。
地元のかたより提供してくださいました写真です。
(もう少し大きな写真は、当サイト【ホットロードギャラリー】で見ることができます。)

↓拡大↓




いかがでしょうか。

上の写真だけでほぼ確実である事は間違いないのですが、反対から見た写真にはもっと鮮明に写っていました。

↓拡大↓




間違いありません。
この撮影現場は、まぎれもなく春山の働いていた稲村のスタンドだったのです。

CDジャケットより


実際の稲村GS






ちなみに、このCDの歌詞カードは、江ノ島を背景に砂浜を走るメンバーの写真が背景に使われています。
遠くに見える江ノ島との距離感からも、 おそらく春山の働いていたGSの目の前にある海岸で撮影されたかと推測します。
今ご覧頂いているこのページの背景写真がその場所です。





木更津にこだわる氣志團が、あえて湘南を選んで撮影した理由はわかりません。

でも、自称「紡木たく」のファンである氣志團綾小路翔さんにとっても、 きっとこの場所は、大切な思い入れのある場所なのかもしれません。




氣志團が「紡木たく」ファンであろう事はこのCDジャケットにまだ隠されていました。
氣志團ジャケット裏の写真。向かって左の旗に注目してください。
 


旗の色といいデザインといい、春山の所属していた暴走族【ナイツ】によく似ています。


<

また、暴走族【ナイツ】の旗には「MAD SPECIAL THE NIGHTS」と書かれており、 氣志團の旗の同じ場所には「MIDNIGHT SPECIAL THE KINGHTS」の文字が。
「ホットロード」の影響はこんな場所にもあらわれているのではと推測します。

さらにはこのシングル「俺達には土曜日しかない」には、春山が乗ったあの4フォアが歌詞にも含まれています。
これらはすべて偶然かもしれません。

しかし、なによりも氣志團が湘南・稲村ヶ崎のGSを背景にCDジャケット撮影を行ったのは、紛れもない事実。



”綾小路翔が、春山のいた場所に立った”

改めてそう思うと、無性に心が躍るのは私だけではないはず。
翔やんと春山をリンクさせてそう思っているのではありません。
同じ紡木たくファンとして、その場所に立った翔やんがどれだけ感動したか想像すると、嬉しくてしかたがないのです。










「俺達には土曜日しかない」の歌詞にある、ワンフレーズ―――





アイツが愛した静かな海を

  ガードレールが遮る 






私達の心の中には今でも、ガードレール越しにあの海を見つめる春山がいます。







▲ページ最上部へ


<< Column index | Next Column(17)>>







当サイトでは、批評・研究する上で必要だと判断したコンテンツに対し、管理人の解釈で資料の引用をさせて頂いております。
著作元から直接、指摘・要請があった場合は直ちに対処する所存でございます。(2005.7.29)



画像の転載&無断直リンクはご遠慮下さい。